2013年4月の読書

2013年4月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:3225ページ
ナイス数:345ナイス

消えた白ギツネを追え (シノダ!)消えた白ギツネを追え (シノダ!)感想
シノダ7作目。今回は家で、事件に巻きこまれる。夜の学校は子どもにとっては大冒険でしょうね。九尾婦人は意外といい人だった。人型を扱ったり、雲に乗ったり、結界を封じたり… ノウマク サンマンダ、バザラダンと印を結んだり、カッコよく戦っていた。出典は西遊記…。
読了日:4月1日 著者:富安 陽子
3うその楽しみ (中学生までに読んでおきたい哲学)3うその楽しみ (中学生までに読んでおきたい哲学)感想
3巻目はうそに関する話。柳田国男の「ウソと子供」から、井伏鱒二井上ひさしとくる流れが面白かった。ウソという語に、どんな意味がこめられているか。人をあざむく偽りとは違い、ウソと知りつつ、そのウソを楽しむ許容力がほしい。「嘘」という同じタイトルで書かれた小説、遠藤周作太宰治の作品それぞれもよかった。全編に渡って、この巻は子どもに勧めても全く差し支えない。
読了日:4月2日 著者:
空打ちブルース空打ちブルース感想
最初は、バカばっかりやってるケージュンにあきれ、笑っていたけど。家庭の状況とか見るうちにだんだん哀しくなってくる。空打ち、って初めてこの作品を読むことで、知った言葉だったが、ヤクザみたいな?シンジに脅迫されて無理やりやらされてるケージュンに、このままじゃダメだよ、何とかしなくっちゃと思ったが。バイト先の古本屋にばれて痛い目を見るかと思いきや。あんなことになるとは…。いくらなんでもちょっとやり過ぎた。もっと何か大きなことをやりそうだったが…、あまりにじめじめとしたストーリーに心が痛む。明日は彼らにくるのか?
読了日:4月6日 著者:升井 純子
オレたちの明日に向かって (teens' best selections)オレたちの明日に向かって (teens' best selections)感想
中学校の職場体験(ジョブトレーニング?なんて呼び名はしなかった)で、保険代理店に行くことになった勇気の話。人を生かすための保険、ってのはいいと思った。保険というと敬遠しがちだが、こんな保険屋さんだったら信用できる気がする。
読了日:4月12日 著者:八束澄子
「本」に恋して「本」に恋して感想
本というものが、一体どういうふうに私たちのもとに供給されるのか? 製本から始まって、製紙、インキ、印刷とそれぞれの工程を著者とイラストレーターの方が巡って、話を聞いていく。専門用語バリバリで、訳がわからない部分はあるけど、文章だけでなく、イラストが添えられているのがよかった。工場見学のような感じで、へぇーー!っと驚かされること多数。読み終わって、改めて本を大事にするのはもちろん、紙自体も大切に使わなきゃと思った。職人さんたちが、こんなに苦労されて作っている紙だもの。
読了日:4月14日 著者:松田 哲夫
プレッツェルのはじまりプレッツェルのはじまり感想
なるほど、プレッツェルとはお日さまの形なんだ〜!と思ったら、解説ではちょっと違ってた。まぁ、エリック・カールのお祖母さんから聞いた話ってことでご愛敬。カラフルな目に飛び込んでくるような絵柄は変わらず。読み聞かせにもよいかも…と思ったけど、ちょっと長いかな?訳者はアーサー・ビナード。「あさひが三つさしてくるパン」て表現、面白いね。ちょっぴり塩味が効いたもちもちカリカリのプレッツェルが食べたくなるねぇ!
読了日:4月17日 著者:エリック・カール
④おろか者たち (中学生までに読んでおきたい哲学)④おろか者たち (中学生までに読んでおきたい哲学)感想
今回も面白く読んだ。様々なおろか者たち… 小説に、評論・エッセイに、落語など。太宰治率高い。星新一も。佐野洋子さん面白い。などなど… この巻には、アクの強いようなのはなかった。
読了日:4月19日 著者:
はるかなるアフガニスタン (講談社文学の扉)はるかなるアフガニスタン (講談社文学の扉)感想
落第を避けるため課題で文通を始めたアメリカの少女アビーと、遠く離れたアフガニスタンの小さな村に住んでいる少年サディードとの友情の物語。…いつの日にかこの二人が実際に会って話ができるように…。この二人のように、文化も言葉もまるで違った人間同士がコミュニケーション取り合えるような日が来ますように。別の星に住んでいるかのように、違った環境で育ってきた者同士でも、根幹になるものは同じなのだろうから。シンプルなところでは、みな「ともだち」。いろいろなことが、事態を複雑にしてしまっている。世界という大きなこと抜きにしても、それは同じ。人と人との相互理解は重要だ。まずは私たちの回りの小さなことから始めねば。異質な誰かと繋がるためには…。そうでなければ、世界平和なんてあり得ない。
ちなみに、今年の小学校高学年の読書感想文課題図書。この作家の作品は2冊目だが、とても面白く、意義深い内容。また読んでみたい。
読了日:4月20日 著者:アンドリュー・クレメンツ
空中トライアングル空中トライアングル感想
人と人との関係、ってほんとに複雑…。こうと思ってたことが実はそうじゃない、ってよくある話かもしれない。けど、人間同士はケンカして、互いに傷つけあいながら成長し、関係も変わっていくものなのかも。律子の母の、ケンカしなさい、ってことはそういうこと。ケンカできるってのはそれだけお互いの手の内を見せ合うことだからね。ケンカもできないような、薄っぺらな人間関係は決して、本物にはなれない。そのことは私自身が一番身にしみてよく知っている。最後、律子が傷つきながらも、新しい人間関係を結ぼうと一歩を踏み出すのがよかった。
読了日:4月21日 著者:草野 たき
犬と私の10の約束犬と私の10の約束感想
文章はシナリオみたいで軽いが、好感の持てる感じ。犬を飼ったことのある人なら感動できるでしょう。小学校高学年くらいから読める。最後の「虹の橋」というのは、同名の別の本にも載っているのですね。というより、そちらの方が先かも。そちらも読んでみたいです。
読了日:4月24日 著者:川口 晴
ぼくが宇宙人をさがす理由ぼくが宇宙人をさがす理由感想
中学生向け課題図書。もっと難しいのかと思っていたが、案外読みやすかった。簡潔な言葉で、天文に関する作者の熱意が伝わってきた。SETI「地球外知的生命」を電波でさがす、というもの、初めて知った。
最初は日本国内のみだったのが、やがては世界中でいっせいに観測できるようになるまで。
宇宙人は本当にいるのか? 興味深い問題だ。
読了日:4月26日 著者:鳴沢真也
水銀奇譚 (ミステリーYA!)水銀奇譚 (ミステリーYA!)感想
現実にはいそうもない小学生、大学図書館並みの小学校の図書館など、リアルとは程遠い作品だったが、後半にかけての展開は見ものでもあった。少年が自分の感情にとらわれて怪物化するところなど。グロテスクで、醜いけど、同時にピュアなところもある、って感じだった。あったかい気持ちがピンクの泡になってひらひら舞う、といったシーンがよかった。ラストも納得。なかなか面白かった。
読了日:4月27日 著者:牧野 修
5自然のちから (中学生までに読んでおきたい哲学)5自然のちから (中学生までに読んでおきたい哲学)感想
第5巻は自然について書かれた文章を集めたもの。宮沢賢治「やまなし」から始まって、雑草について、自然と人間、山の自然と精神、人びとの暮らし、神話における自然、人間の想像力における自然の変容、そしてどこかユーモラスな、つくつく法師の鳴き声の自然さなどなど… 全作が個々に連なりあい、ひとつの大自然という物語を見る思いだった。人間は自然の中で生きさせてもらっている。自然と切り離して考えることはできないという感じか。表紙絵のナマズがほのぼの。満足度100%。
読了日:4月29日 著者:
天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子天山の巫女ソニン 江南外伝 海竜の子感想
相変わらず、本編は読んでいません。1巻で見限ったからでしたが。この外伝は面白いと思います。時々、省略しすぎとか、もっと丁寧に描いてよと思わないこともなかったけど。児童書としてはまぁ妥当なところか。クワン王子の人と成りが面白く、セオとのやりとりが心楽しい。今後が気になりますね。本編を読まないといけないかな(笑)。
読了日:4月30日 著者:菅野 雪虫
ノウサギとハリネズミ (ランドセルブックス)ノウサギとハリネズミ (ランドセルブックス)感想
ウォルター・デ・ラ・メアの再話。昔話を絵本化したようなもので、あまり深く考えず、楽しんで読んだ方がよいのかもしれない。文章もそれなりに長いので、自分で読むことをはじめた子どもたちに最適という、このランドセルブックスの意図にあっていると思う。
読了日:4月30日 著者:W・デ・ラ・メア
チェロの木チェロの木感想
いせひでこさんの世界がまた広がった…木を愛し、森の木を育てる仕事をしていたおじいさんから、そのおじいさんの育てた木を使って、バイオリンやチェロを作り出すお父さん。父さんの作ったチェロは、チェリストのパブロさんに届けられ… パブロさんはそのチェロから音楽を紡ぎ出す。その音は、まるで森が語りかけてくるような暖かく、光に満ちたものだったろう。その音楽は、わたしの中に入ってくる。おじいさんの木から、父さんが作ったチェロから、そのチェロを演奏する人から、パブロさんが奏でる、遠い昔に作られた曲から…。
読了日:4月30日 著者:いせ ひでこ
トビウオのぼうやはびょうきですトビウオのぼうやはびょうきです感想
トビウオのぼうやに、被爆された第5福竜丸の乗組員の方を思う気持ちをのせて書いた話だった…
こういう本を読み聞かせするのは難しいだろうな。
読了日:4月30日 著者:いぬい とみこ
ほんをよむのにいいばしょは?ほんをよむのにいいばしょは?感想
まったく同じだー 私も、本を読むのにいい場所を探しますよ。うるさい人たちがいる時は。ニリィのように、みんなを巻き込んでいっしょに楽しめればよいのにね。
読了日:4月30日 著者:シュテファン・ゲンメル,マリー・ジョゼ・サクレ,斉藤 規
ともだちをさがそう、ムーミントロール (ムーミンのおはなしえほん)ともだちをさがそう、ムーミントロール (ムーミンのおはなしえほん)感想
びんに入った手紙の持ち主を探しに冒険の旅に出るムーミントロールとスニフ。新しい友だちを探しにいくムーミントロールにプンプンするフローレンおじょうさん。可愛いね。最後はラブラブ。ムーミントロールよいね。
読了日:4月30日 著者:トーベ&ラルス・ヤンソン
花じんま 田島征三による「花さかじいさん」 (日本傑作絵本シリーズ)花じんま 田島征三による「花さかじいさん」 (日本傑作絵本シリーズ)感想
サイケデリックーゥ!な絵柄と、いじくそのわりい じんまとばんばが強烈。高知の土佐弁なんですね。昔話は、土地の言葉で聞いた方がよいのでしょうね。素朴な味わい…。
読了日:4月30日 著者:田島 征三

読書メーター


先月に引き続き、またもYA作品を読みました。
中学生までに読んでおきたい哲学のシリーズも、3冊読了。
これであと3冊になりました。
読書感想文の課題図書も読み始めました。4月は2冊のみでしたが。
それぞれいい話でした。
このところ、大人の本は読まずに子どもの本ばかり読んでいたので
そろそろ違ったものも読んでみたくなりました。
とはいえ、まだ課題図書は読まねば(今日、借りてきました)!!