読書

グイン・サーガ 100 豹頭王の試練 (ハヤカワ文庫JA)
「豹頭王の試練 グイン・サーガ100」栗本薫


グイン100巻。
やっと読めました。先週の金曜くらいに読み始めたと思ったのに、間にいろいろ…温泉へ一泊などしていたり、読書以外のことに気をとられていたもので、こんなに時間がかかってしまいました。

まさに、試練、試練…という感じの巻でした。
思い悩むグインなんて、初めて見た気がします。グインというと、いつも中心にどっかりと構えていて、何も変わることがない存在と思っていたのに。
この巻のグインは弱い部分も見せてくれて、どうかなぁと思う反面、グインもまた人間のひとりに過ぎなかったんだ、とも思えて意外な感じを受けました。

ゴーラ軍の虜囚となって、イシュトヴァーンに責められ、鞭打たれ、かと思うといろいろと思い出話のようなものをされて狼狽しているグイン。
自分を失ってしまっているグインが、様々な人たちからだんだん過去の自分のことを知らされ、核心に近づいていくのを、ハラハラする思いで見ていました。
とくにイシュトとの会話には、ドキッとさせられ…
何度も冷や冷やしてましたが、あの失敗には、思わずわわ、それはだめじゃん、と…焦りましたね。

後半で、マリウスの歌が何故か聞こえてきて、それがグインのなかにある起動スイッチをおした、ってのは、まさに思っていたとおりの展開でしたが、あれで救われたのですよね。

そしてそんなグインに助けの手をのべてくれた人物。
もうすでに101巻が出ていて、表紙の人物も見てしまったし(ついでに帯にもハッキリと)、何せあのタイトルですもんね。ネタバレもいいとこ。わかってはいたけど、彼が出てくると、ついに…ってな感じです。

100巻といえど、やはり通過点にすぎず、続きが気になってしょうがない、そういうラストでした。