「マーリン4 時の鏡の魔法」


時の鏡の魔法 (マーリン 4)

時の鏡の魔法 (マーリン 4)


「マーリン」シリーズ4巻です。今回も読み出したら、すらすらと読めました。
描かれている冒険の数々も、次から次へ繰り出されてくる、という感じなので飽きている暇がないほどです。
子どもにはきっと受けるだろうなぁ、と思います。


今回の冒険には、鏡というものが重要な小道具になっています。それと霧…
タイトルの「時の鏡」というの、読んだらどういうことだかわかりますが、まぁファンタジー好きにはお約束、みたいなもんですね。


ストーリーは・・・


フィンカイラにある、〈おそれ沼〉という沼に異変が起こっていた。沼がだんだんひろがっていき、周囲の森が腐り病んでいくというもので、村に住む人々にも影響があった。村は廃れ、人びとは貧困に苦しんでいる。
そして沼に棲む死霊たちにも異変が… 


たまたまその場所に魔法の力で飛んでいってしまったマーリンとハーリアは、その異変の謎に深く入り込んでしまう。
いったいどういうこと?
などといううちに、マーリンに命の危険がせまる事態になって・・・・ ここから大いなる冒険の旅がはじまっていくのでした。


なかなか読ませる内容になっています。
とくに後半出てくる人物。ついに来たか!という感じでした。
これからどうなるのかわくわくしますね。
それにしても、例の有名人物、この話では何だかとっても現代的でした。
ネタバレになっちゃいけないんでこれ以上はやめますが。
厳しいイメージから、より親しみが抱ける人物になっているなあ、と。
こういうところにも、子どもたちに受ける要因があるのかもしれません。


マーリンもまた一歩成長して、鹿人族のハーリアともいい感じでした。彼の未来のことを思ったら、これこそどうなるかわからないですが。
思わせぶりな描写もでていましたし、ちょっと心配。


あと、前回はじめて登場した竜のグウィニアは、もうちょっと活躍の場が欲しかったなあ、とは思いました。まだ幼竜なのでしかたないのかな?


竜よりも今回目立っていたのは、初登場のフィンカイラの住人。
顔はアザラシに似ていて、6本ある手足がはさみ状になっていて、背中にはとげとげみたいなのが生えている、という変わった生物。(口絵イラストに描かれています)
沼地に住んでいて、今回の話の発端になったようなもんですが。
しゃべりかたがユニークで、笑えました。子どももこういう場面にひかれるんでしょうね。ちょっとハリポタ的?


次で完結するそうです。大人から見たら、突っ込みどころがある作品かもしれないけれど、最後まで素直な気持ちで楽しもうかな、と思います。