古典部シリーズ 「氷菓」

氷菓 (角川文庫)

氷菓 (角川文庫)

*画像はスニーカー文庫のものですが、私が買ったのは角川文庫からでている分です。学校の写真の表紙の…どちらかというとこの方が好みなのですが。

私も古典部シリーズに手を染めました。古典部?なにそれ?ってな感じですけども。主人公たちにもいまいちわかってないみたいだし、まぁいいか。(よくない?)

文章は読みやすくどんどんはかどりましたが、それにしても。この本に出てくるのって、とても高校生だとは思えなぁ〜い!! 会話とか、妙に老成してますし。何より発想がすでに老けてるような(笑)。

とくに主人公の折木奉太郎。「やらなくてもいいことなら、やらない。やらなければいけないことは手短に」がモットーの、“省エネ”人生。ってねぇ…、まだ高校一年生、十五、六の人間がすでにこんなこと言っててどーするの!?と活を入れたくなりますが。
何となく「犬はどこだ」の主人公がダブりました。もうすでに高校生というよりも、おっさんだ…(爆)

いつもは、そんなふうで、何事にも本気になれないようなホータローが(と、突然カタカナ表記)、ひょんなことから古典部に入部することになって・・・
それは姉の差し金だったのだが。
他人、しかも女に頭があがらない、逆らえずに何となく頼まれごとを断れない性格なんですね。

お仲間になった3人の性格もまた面白いですね。奉太郎の友人、手芸が趣味のデータ屋・福部里志、家が名家だという千反田える、図書委員で漫画好き?な伊原摩耶花
4人いいコンビですね。

内容は、まあ日常の謎系ミステリということになるんでしょうけど。謎そのものはそんなたいしたことはないんですが、この4人であーだこーだ言い合ってるのを読むのは単純に楽しかったですね。

三十三年前の悲劇、というのはいまいちピンときませんでしたけど。それにしてもすごい高校だ。ああいう学校があって、奉太郎たちのような変り種がいるのかもしれませんね。