「彩雲国物語 黄金の約束」雪乃紗衣

彩雲国物語―黄金の約束 (角川ビーンズ文庫)

彩雲国物語―黄金の約束 (角川ビーンズ文庫)

シリーズ2冊目。あとがきに書いてあったけど、作者は最初からシリーズとしては考えてなかったみたい?
1巻目の最後で、今後どんなふうになるか、ちょろっと書かれていましたが。でもあれで終わってたら、話が全然途中って感じで、違和感バリバリだったでしょうね。


この2冊目で、より世界がひろがった、という感じでした。
新キャラも登場したし。秀麗の家に居候することになった燕青。仮面男の黄奇人、穭可の弟・紅黎深などなど、個性的な人物がいっぱいですね。


そして、そのどれも曰くありげな過去がくっついている、ときてる! 出来すぎ、って感じもするけど、まぁ面白いです。


とくに怪人仮面男、黄奇人。本名はちがうのに、自分でそう名づけてしまったという変人?
かと思えば、その仮面の下は・・・なのですよね。


見た者が正気を失うような、そんな容貌なんですもんね。見てみたいような怖いような。挿絵にも顔が描いてないのですね。これからずっと出ないのかな。読者の想像にまかせる、って形で?

小説を知る前にアニメで見たときは、あれはいったい何?って思ってましたが、やっと疑問が氷解しました。


その彼にくっついていたのは、今から思えば、紅黎深だったんでしょうねぇ。この人も性格に問題ありのようです。



官吏になりたくて、でもなれない…、公言はしない(できない)けれど、ひそかに頑張っているとういう・・・
そんな秀麗が初々しくて、とっても良いです。
そしてそれを遠くから見守る王様・劉輝も。だんだん大人になっているようで、好感度アップでした。