「Ｑ＆Ａ」恩田陸

Q&A

タイトルどおり、質問と答えだけで物語が進行するドラマ小説、でした。
いったい、そのときなにがあったのか？
都内郊外の大型商業施設で、重大死傷事故発生。
なんていうと、その事故原因を究明したくなるのが人の常だと思うんですけど。

最初の二つのＱ＆Ａはそれなりに事件のあらましを追っているというふうだったんですが、その次くらいになるとちょっと空気が変わってきちゃって。
「小学六年生の女の子としてのある問題」的な味付けになってしまってました。

それから事件の周辺をつかず離れず、触るだけで一向に真相にたどりついてくれません。
いや一応はたどりついたみたいなのですが、その真相というのが受け入れがたくて。
なにかもっと違う真相を求めてしまうんですね。
こうじゃないだろう、って。

ただ、・・・・だったから、そんなことのために起こってしまったの、と。
それから事故がどうして起こってしまったのか、人間心理的なものも働いてきたりして、最後には都市伝説のようになってきちゃって。
それなりに面白かったけど、こちらが期待していたラインからどんどんずれていってるようで、あらら〜って感じでした。

最初は宮部みゆきの『理由』みたいな小説を期待してたんですが（ぼそり）。恩田陸だもんね！ムリだったよねぇ〜と自分を慰めてしまいました。（決して悪口などではなくて）

ラストもねぇ・・・　これは何だろう？って思いました。最初のとこから見たら、全く違う着地点。
ふらふら〜って軽くめまいがするようでした。

これぞ恩田陸そのものよね、と再認識しました。
好きだけど・・・。