「るきさん」高野文子

るきさん (ちくま文庫)

るきさん (ちくま文庫)


形態としては、漫画だけれどもどっちかっていうと、エッセイの感覚で読みました。


「のんびりしていてマイペース。だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? ハードカバーを持っている人も、旅行に、通勤に「ポケットにるきさん」。思わずほっとすることうけあいです。独特な色づかいが光るオールカラー。解説 氷室冴子



そのとおりでした! るきさんっていいなぁ、って実感こもってます。
家で医療保険の請求っていう仕事をもっていて、一ヶ月分の仕事を一週間でやってしまって、あとは図書館で本を借りたり、談話室ではやきそばパンとコーヒーを飲み、時々は友だちのえつこさんと買い物いったり、となんてマイペースないい生活してるんでしょう!

買い物いっても、いろいろ添加物とか気にして高いもの求めようとする友人に対し、るきさんはハムカツだの、ベニショーガだの、庶民的感覚あふれたものを買っていっちゃう。

もう読んでくだけで、どんどんるきさんワールドにハマっていきました。

友人のえつこさん(えっちゃん)ってのもまたいい感じなのですね。るきさんとは全然違う性格で、趣味も生活レベルもまた違うのに。でもすっとるきさんの世界に入っていっちゃう。
いい友人関係を築いていると、羨ましいくらいです。

るきさんのまったり生活にハマって、ハマって、どっぷりと浸りきった頃、ふいに旅立っていってしまうるきさん
ナポリにいくと手紙で知らせたるきさんに、えつこさんはほんとにナポリ?と疑問を抱くけれど。ほんとそうですね、ナポリにいるとは信じられないくらい、いつものるきさんの生活ぶりでした。

オールカラーなので、文庫で580円とちょっとするけどそれだけのものはあった感じです。