「るきさん」高野文子
- 作者: 高野文子
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 1996/12/01
- メディア: 文庫
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形態としては、漫画だけれどもどっちかっていうと、エッセイの感覚で読みました。
「のんびりしていてマイペース。だけどどっかヘンテコな、るきさんの日常生活って? ハードカバーを持っている人も、旅行に、通勤に「ポケットにるきさん」。思わずほっとすることうけあいです。独特な色づかいが光るオールカラー。解説 氷室冴子」
そのとおりでした! るきさんっていいなぁ、って実感こもってます。
家で医療保険の請求っていう仕事をもっていて、一ヶ月分の仕事を一週間でやってしまって、あとは図書館で本を借りたり、談話室ではやきそばパンとコーヒーを飲み、時々は友だちのえつこさんと買い物いったり、となんてマイペースないい生活してるんでしょう!
買い物いっても、いろいろ添加物とか気にして高いもの求めようとする友人に対し、るきさんはハムカツだの、ベニショーガだの、庶民的感覚あふれたものを買っていっちゃう。
もう読んでくだけで、どんどんるきさんワールドにハマっていきました。
友人のえつこさん(えっちゃん)ってのもまたいい感じなのですね。るきさんとは全然違う性格で、趣味も生活レベルもまた違うのに。でもすっとるきさんの世界に入っていっちゃう。
いい友人関係を築いていると、羨ましいくらいです。
るきさんのまったり生活にハマって、ハマって、どっぷりと浸りきった頃、ふいに旅立っていってしまうるきさん。
ナポリにいくと手紙で知らせたるきさんに、えつこさんはほんとにナポリ?と疑問を抱くけれど。ほんとそうですね、ナポリにいるとは信じられないくらい、いつものるきさんの生活ぶりでした。
オールカラーなので、文庫で580円とちょっとするけどそれだけのものはあった感じです。