「その青き男」秋月こお★★★

今回のは、外伝集。あとがきに、番外編だの証言編だのいろいろ入っているから正しくは、「外伝&証言・番外編集」です、なんて書いてあったけど、まぁ外伝でいいじゃないかね、って感じです(^^ゞ

タイトルの「その青き男」は、その意味では証言編。
指揮者コンクールにのぞんだ圭を、第三者(とある新聞記者)の目から描く、というもの。
前巻では、コンクールの模様ははっきりとは書かれていなかったのが、ここにきてやっとわかったという感じ。
なかなかおもしろく読みました。


他の短編もそれなりに。
石田ニコちゃんの、ほのぼの「モーツアルト日和」が読んでてホッとしました。
立場上(ニコちゃんはフジミの世話役のおじさんだ)、
そういうシーンもないしね(笑)。
他の作品は短編だけに、そういうのが目立って目立って。
普段の長編ではそんなに目立たないのに、短いだけあって何かいっぱいあるような気がするの…(^^ゞ
帰省に持っていったのですが、電車のなかで読むには適さない場面が多々(^^;
ちょっと弱りました(^^ゞ 読みましたけど。


作者自身が遊びと思って、パロディふうに書いたという「ミッドサマー・パーティー」は、あとがきにも書いてあったほかの作品というのを読んでいなかったので、よくわからない部分が。
まぁいいんですけどね。〈アウラ・ペンナ〉は持っているので、そのうち読んでみようかな。
フジミを中世ふう?ファンタジーにしたら…っていう趣向の作品らしいですが。