「ユウキ」伊藤遊★★★★

ユウキ (福音館創作童話シリーズ)

ユウキ (福音館創作童話シリーズ)

私は前作2冊は読んでいないのですが、何となく興味をひかれて図書館から借りてきました。
最初の一行目からこれはいける、と思いました。
肌にあう本、とでもいうのでしょうか。
児童書ということもあり、私にしてはあれよあれよという間に読了しました。
内容的には、何ということもない平凡な一少年の思春期の1ページ、という感じなのですが。
心理描写がかなり詳しく書かれていて、惹き込まれます。


「ユウキ」という名前の友人たち…。それぞれ転校して去っていってしまった彼らに対する、主人公ケイタの思いに共感しました。
新しく転入してきた女の子の「優希」のおかげで次々とよみがえっていく「ユウキ」という名前の少年たち…
ケイタがそれぞれの「ユウキ」を再発見していくシーンは、爽やかな感動がありました。
あまり派手派手しい内容ではありませんが、十分読ませる本だと思います。


「ユウキ」という音は同じで漢字が違う名前、という着眼点もおもしろいと思いました。
確かに私の身近にもいます、「ユウキ」くん♪


前作2冊もいつか読んでみたい作品です。
「鬼の橋」はいつだったか古本屋の100円コーナーで見つけて買ってあるんですがなぜか積読してました。
そのうち読もうと思います。


*本プロ レスより*

ときわ姫 > 私はこれを「鬼の橋」の著者だ!と喜んで読みました。すがすがしい児童書を読んだなあと思えました。「鬼の橋」は私も100円で買ったんですよ。だいぶ前に読書感想文指定図書になったんで、そういうのは結構古本屋に出回るんですね。「鬼の橋」は感動しました。もう一つ、古本屋ではまず見かけない「えんの松原」も良かったですよ。 (2003/09/08 09:23)
北原杏子 > そっかー…「鬼の橋」課題図書だったんですねー。それで100円かぁ。納得しました。そういえば「えんの松原」は古本では見かけませんねー。こっちは図書館にあるのでそれを借りられたときにでも、一気に2冊とも読みたいです。 (2003/09/10 00:01)