「くらのかみ」小野不由美★★★★

くらのかみ (ミステリーランド)

くらのかみ (ミステリーランド)

講談社ミステリーランド、第一回配本。
なんて企画が始まったのでしょう! 最初にこの本のことを知ったとき、そう思わずにいられませんでした。

しかもその第一回目に小野さんの新刊… こ、これは絶対、買わねばならないッ!!と、発奮してわざわざネットで注文して購入しました。その時にはまさか一般向け文芸書のコーナーにまでこの本が山積みになるなんて、思いもしなかったので(^^;
買いそびれてイライラするのがいやさにネット書店を選んだのでした。その割りに、実際に読んだのは遅かったですけどね(^^ゞ


さて読んだ感想は… う〜ん、小野さんだぁ〜!!…との印象を受けました。「黒祠の島」や十二国記の「風の海 迷宮の岸」や「魔性の子」などを思い出したりしていました。子ども向け、ということで多少、薄められた感はありましたが。それでも十分面白く読めました。

謎解きの部分も子どもだましなものではなく、大人が読んでも納得いくものだと思いました。家系図や見取り図、タイムテーブルなどが挿入されていたのもわかりやすくてとてもよかったです。
手書きというのが子どもが実際にノートに書き込んだもの、という感じがしてよいですしね。

座敷童子に、4人ゲーム、古い田舎の家、夏休み、怪談話…と、いかにも子どもが喜びそうな内容です。
私も子どもにかえった気持ちで読むことができました。挿絵も懐かしの村上勉。雰囲気出ています。
ハードカバーでしかも箱入り、ということで値段は少々お高かったですけど、布張りの手触りもいいし、丸みを帯びた頁もいいしで、なるほど納得の価格でした。

このミステリーランド。今後のラインナップも興味しんしん。高い、といいつつまた買ってしまいそうです。「活字倶楽部」の夏号に記事が載っていたのを見たら、第二期以降の執筆陣もすごそうな予感。ますます見逃せそうにないです。


*本プロ レスより*

まゆ > 私もこれ、すごく好きです。たぶん、大人にはノスタルジックなところが受けるのでしょうね。子どもが読んでもじゅうぶんおもしろいと思うし。早速増刷かかったようですし、小野不由美人気はすごいですねえ。 (2003/09/15 01:21)
ココ > この本は本当にいろんな意味でおもしろかったです。小野さんのジュブナイルミステリ、装丁、家計図などの挿絵などなど。もちろんお話も。お買い得の一冊ですよね。手にしたとき、とてもワクワクしました。 (2003/09/15 10:06)
あさこ > 私もすごくおもしろくて夢中で読みました!親戚同士が集まる雰囲気とかすごくうまいなぁ、と思います。本自体もすごく凝っていますよね。ミステリーランドも執筆陣が超豪華なので、これからが気になります! (2003/09/15 22:14)
北原杏子 > まゆさん、はじめまして〜 本当、小野不由美の人気の高さを再認識した思いでした。自分の子どもにも安心して薦められる本ですね。
ココさん、小野さんのジュブナイルミステリははじめてでしたけど良かったですよね。こういう企画は今回限りのものでしょうが、またいつか読んでみたいなこういうの…
あさこさん、私はお盆に親戚やいとこ同士集まるという経験をしたことがなかったので、単純にいいな〜と思いました。
ミステリーランド、同時期に出版された他の2冊はどうだったんでしょうね?うちの近所の本屋じゃ小野さん以外の本は全然見かけません。 (2003/09/15 23:38)