「アーサー王の剣」エロール・ル・カイン★★★★
- 作者: エロールル・カイン,Errol Le Cain,灰島かり
- 出版社/メーカー: ほるぷ出版
- 発売日: 2003/09/15
- メディア: 大型本
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絵本です。それもル・カインが初めて手がけた絵本だそうです。アーサー王と見て図書館で偶然、手に取りました。
奥付を見ると、9月に出たばかりだったようです。子供にはちょっと無理かな、それじゃ私用に、と思って借りてきました。
絵はその後のル・カインの絵に比べたら、ちょっとシンプルかもしれないけれど、それだけに素朴な味わいがあって何ともよいです。
というよりアーサー王の話にはこういう感じが合っているみたい。
魔女モルガナはちょっとディズニーの「眠れる森の美女」に出てくる魔女みたいな印象。
昔、子供の頃に読んだ絵本にこういう感じの魔女がいたような気がします。
青白い顔に目元が青黒くて、頭には宝冠のようなものを
被っている。そんな容貌…
絵本全体のイメージからいうと、中世風なんですが
そのなかにケルトの香りがそこはかとなく漂っています。
魔法的な香り、とでも言うのでしょうか。
好きです、こういうの。見れば見るほど、味わいが出てくる感じ。
お話は、最もポピュラーなアーサー王伝説、つまりは少年アーサーが誰にも抜けなかった剣を石のなかからやすやすと抜いてしまった、というエピソードからはじまる話ではありません。
魔剣エクスカリバーを湖の姫から授かったアーサー王の話です。アーサー王は湖の姫から「敵にわたすことのないように」と言われていたのに、魔女モルガナの企みにひっかかり剣を奪い取られてしまいます。それが原因で、ふたたびエクスカリバーは湖の姫の手に戻されてしまい、二度と王はエクスカリバーを目にすることはありませんでした。
ル・カインの美しい絵で語られるアーサー王伝説。
いかがでしょう?
私も自分のために一冊、欲しくなってきました。
*本のプロ レス*
たばぞう > ル・カインさんについては、さくらももこさんの「あこがれのまほうつかい」という本で初めて知りました。線が細い雰囲気な、そんな絵を書く方ですよね。イギリスにこんな絵本作家がいたとは知らず、旅行記としても楽しませてもらいました。(さくらさん、時々眠くなったりして、困り者なんですが) (2003/10/19 19:16)
北原杏子 > 「あこがれのまほうつかい」私も読みました。私も、この本を読むまではル・カインさんについてはあまりよく知らず、絵本も読んだことがなかったのですが、これがきっかけとなって何度か図書館で借りて読みました。さくらももこさんの熱意に押されたという感じですが(^^ゞ (2003/10/20 00:42)