「盗神伝Ⅲ アトリアの女王 後篇−告白−」メーガン・ウェイレン・ターナー★★★

盗神伝〈3〉アトリアの女王(後篇)―告白

盗神伝〈3〉アトリアの女王(後篇)―告白

ついに3巻を読んでしまいました。はあ〜面白かった…!!
正直、途中でどうなることか、危ぶまれてちょっといらいらしてしまったこともありましたが。
最後は、え〜? て感じでした。また作者にしてやられた気分です。
受難続きのエウジェニデスに、何を考えているのかよくわからないアトリアの女王に、はらはらどきどきさせられました。
サブタイトルの「告白」というのが誰の、誰に対しての、どんなものだったのかがわかってみると、最初はそれがどうしてそうなるのか不思議でした。というより、あまりに唐突にその告白がなされたので、正直ええっ!?となったのです。
エディスの女王もそれについては知っていたようでしたが、いつ知ったのかな?とか
2巻のラストで、ジェンにあるものを「盗みなさい」と言ったのは、それを知った上での言葉だったのかな?などと…憶測を重ねていました。


ですが、筋のうえでの違和感はありましたが、私の希望的観測(こうなったら、面白いだろうな)においてはさほどの違和感もなかったようです。
2巻であんな酷いことをされて、それで3巻にまで至るとこうなってしまう、というのは。悩み苦しむジェンの描写や、夜眠らずにずっと窓の外の景色を眺めているだけのアトリアの女王の描写などを読んでいると、これがこうだったらどんなに…との期待を心の片隅で抱いていました。


巻末の解説で、作者は物語を書く上であまり詳細に物事を書かない、かえって削ることで読者の想像を掻き立てている、と書かれてありましたが、全く同感です。よくミステリーなどで、読者の知りえない事実を隠したままで話が進むことがありますが、これもそんな感じを受けました。
だからこそ、この驚きがあるんだと思います。

また1巻から読み直したくてウズウズしています。すべてを知った上で再読する、というのもまた新たな楽しみですね。
この本は図書館で借りたものなので、なかなか実行できそうにない、というのがちょっと悲しいですけど。
この続き、もっと読んでみたいです。エウジェニデスの新生活、いったいどうなるんでしょうね?彼にはまだまだ苦労が待っているような気もしますしね。


アトリア、エディス、ソウニスの三国(とメデア帝国)の今後の展開も気にかかります。
ラストのアトリア、エディスの女王同士の会話は快いものでした。この二人、結構気が合いそうですね。
二人の本名(?)も最後のあたりでやっとわかって、ホッとしましたし。へえそんな意味があったのか?って。
でも私の最大の疑問はまだ解決していません。アトリアの女王、エディスの女王、エウジェニデス。彼らはいったい何歳なのか、ってこと。

私の想像では、アトリアの女王は20代後半か前半か?、エウジェニデスはきっと10代の終わりくらい?なのですが、さてどうなのでしょうか?



*本のプロ レスより*

すもも > おお、私のいいたかったことを、北原さんが全部書いてくださってる(笑)でも「希望的観測」、そこまでは、見抜けませんでした。さすがですね。
>年齢
アトリアの女王は、24・5才。エディスの女王は21・2才。ジェンは17・8才くらいと予測してますが、果たして真相は? (2003/10/29 10:45)
北原杏子 > すももさん、いや単純にそうなったら面白いんじゃないか、って思っただけなんですがね(^^ゞ 年齢に関しては、すももさんの予測にほぼ近いですね。アトリアの女王はずいぶん年が離れているみたいなこと話してましたが。続編はまだまだ当分先だろうけれど、楽しみですよね。 (2003/10/29 22:50)
ちこた > 私も三巻では一番びっくりさせられましたよー
三巻では少々後リアの女王様に嫉妬してしまいましたがw (2007/07/16 12:16)
ちこた > ゴメンナサイ↑後リアとなってますが・・・
アトリアで・・・・ (2007/07/16 12:17)