「晴れた日は図書館へいこう」緑川聖司★★★

晴れた日は図書館へいこう (文学の森)

晴れた日は図書館へいこう (文学の森)


本プロで知って読んだ本です。図書館が好きな人にはおすすめの一冊。

両親の離婚後、母子家庭で育ったしおりが主人公。本を読むのがが大好きで、近くの市立図書館に入りびたりになっている。
司書の美弥子さんは従妹のお姉さんで、美人で親切な、しおりのあこがれの人。しおりのお父さんは小説家。理由はわからないけれど、10年前に離婚しているので、しおりに父親の記憶はない。


以上のような状況で、しおりが足繁く通う図書館で、ちょっとしたミステリアスな事件が起こる。時間の流れとともに4つほどそんなことがあって、ラストにはしおりにとって重大な出来事が…


いろいろ図書館にまつわるトラブルとか書いてあって、興味深く読みました。とくに行方不明本のこととか、図書ポストにいたずらされていたこととか。心無い人たちがこんなにいるとは!?思いもしませんでした。
行方不明の本が、戻ってきたきっかけが素敵でした。美弥子さんの人柄があらわれていますね。本が戻ってきて、美弥子さんが「ありがとう」というシーンでは、ちょっとじわっときてしまいました。
私もなくなっていた本がふたたび自分の手許にもどってきてくれたら、よくぞ戻ってきてくれた!ありがとう〜〜!!の心地になったでしょうから。


それにしても、このしおりという女の子。両親の離婚という悲しい出来事があったとは思えないほど、明るくてしっかりとした子ですね。まあいま五年生だというから、10年前は…
なので、記憶もなかったでしょうが。きっと回りにいる人たち(お母さんとか美弥子さんとか)のおかげなんでしょうね。


作者はこの作品が初めての単行本らしいけど、図書館を舞台にしたミステリー、また書いてくれないかなあ?図書館が大好きで、本を読むのが大好きという気持ちが伝わってくるような話。


それにしても「晴れた日は図書館へいこう」いいフレーズです(^^ゞ 口癖になりそう〜。



*本のプロ レスより*


流歌 > こんばんは。前から北原杏子さんの読書日記にレスしたいと思っていたのですが、私の読書の幅が狭いせいでずっとできなくて、だけど今回やっと書き込むことができました♪
実は私は、図書館司書の資格課程を学校で取っているので、この本はすごーく惹かれます。図書館関係のトラブルは、授業で学ぶ度怒りを感じます。本好きなはずの人が貸し出し期限を守らないだとか、本をなかなか返しに来ない人への返却催促の連絡に、どの位お金がかかっているのかなど。それこそ本でひっぱたきたくなる位に怒り狂いたくなります。
この本は、絶対読みます。読書日記を書く際に、図書館トラブルについての自分なりの考えも一緒に書きたいなあと思ってます。 (2004/02/11 01:29)
ココ > 私も行方不明本やブックポストのことには驚きと怒りがわきました。図書館に限らず書店でも、立ち読みした本を平台に戻すとき、すごく無造作に放り投げるように置く人を見ると本当に悲しくなります。本を読むことも大好きだけど、本そのものが好きなので、こんな風に感じてしまうのですね。この本ではそれ以外にもいろいろなことを考えながらの読書となりました。私も本プロで紹介されなかったら絶対に知らなかったと思うので、ホント感謝です。 (2004/02/11 10:12)
北原杏子 > 流歌さん、レスどうもありがとうございます。司書の資格を取っていらっしゃるんですね。実は私も短大時代に司書の資格とりました。取っただけで全然、役立ってくれませんでしたけど。流歌さんのような方だったら、立派な司書さんになれそうですね。ビシバシとトラブルに対応されているお姿が目に浮びそうです。この本の感想も楽しみにしてますね。
ココさん、行方不明本やブックポストほんと腹が立ちますよね。いくら欲しいからといって、みんなの図書館のものなのに、勝手に持って帰ってしまうなんて!信じられないし、そのうえ故意に本を汚してやろうだなんて考えるなんて!許せません。私も本そのものの形態を愛しているので、粗雑な扱いをされていると、つい本がかわいそう、と思ってしまうんです。書店においてある本でも乱れていると、つい代わりに直してあげたくなったりします。自分の本、他人の本かかわらず、間違って落としてしまったり、踏んでしまったりしたら即座にごめんね、ごめんねと言ってしまう私(^^ゞ
かなりの本中毒してます。こんな私、どうして司書や書店員にならなかったんだろう、と後悔するくらいです(^^ゞ (2004/02/12 00:46)
すもも > 図書館で予約待ちです。「晴れた日に・・・」というフレーズ、確かに本好きには、心地よいですね〜。 (2004/02/12 10:36)
北原杏子 > すももさん、本好き、図書館好きならぜひ! 早くくるとよいですね。感想も待ってます。 (2004/02/13 00:35)