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トロール・フェル〈上〉金のゴブレットのゆくえ

トロール・フェル〈上〉金のゴブレットのゆくえ


まだ上巻のみなので何ともいえないですが、主人公のペールの叔父さん2人がまた
ひどい人物なんです。
父を亡くし、みなしごになったペールをむりやり引き取りにきて、
水車小屋で自分たちの代わりにペールをこき使い、食事もまともにやらないで一日中、
働かせているのです。ペールが寝ているのもニワトリといっしょの家畜小屋。
それでもペールは暗くて狭い水車小屋のなかで眠るよりは、よっぽどましだと思っている。
2人の叔父はそっくりの双子で、グリムは農夫で無口なほう。もう一方のバルドル
水車小屋の粉引きで、ペールを連れにやってきたのでした。


ペールはお父さんが残したわずかな貯えもすべて叔父に奪いとられ、
奴隷同然に働かされているのです。
食事にもらえるのはカビたパンや変な味のするソーセージ。
叔父たちは毎度美味しそうなものを目のまえで食べているのに。
全く酷い待遇です。

そのうえ叔父たちはペールに対し、何かよからぬ計画を立てているらしい・・・
それはトロール山の地下にあるという、トロールの王の宮殿に関係することらしいのです。
おまけに最初はペールだけだったものが、急に話が変わって、同じ年頃の女の子・・・
農場の娘ヒルデにも及びそうになって・・・


というところで、上巻はおしまいです。
トロールやその他の怪物が次々に出てきて、不気味な雰囲気が漂っています。
トロールはよく知られていますが、ほかに水の底に住んでいるという、
ラニー・グリンティースという怪物や、家のなかの小妖精(小人?)らしい、ニースと
いう生き物など名前は初めて聞きましたが、世界のどこかの伝説や民話で
御馴染みの生き物のように思えました。
舞台も、夜が短くて昼が長いという記述があったり、人物の名前(ヒルデやビヨルン、
バルドルなど)からも、北欧っぽい印象を受けました。

下巻では、どうなるのでしょうか。楽しみです。

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