ハートフルウォーミング♪ 「ハチミツとクローバー」


ハチミツとクローバー 1 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 3 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー 8 (クイーンズコミックス)

ハチミツとクローバー (1)〜(8)

作者: 羽海野チカ
出版社/メーカー: 集英社
発売日: 2002/08/19
メディア: コミック



久々に、夢中になれる少女漫画を見つけました。


最初、1巻を読んだときは、ちょっと意外でした。
じつは私…表紙の絵柄から察するに、きっとベタ甘な少女漫画に違いない、ちょっと苦手かもと思っていたのです。
だから1巻冒頭の学生たちのやりとりを見たときには、意外と思いました。けっこうギャグ入ってるんですね。一瞬、ギャグ漫画を読んでしまったのかと思いました。


でもそれも最初だけ。話がはじまるにつれ、やっとどういう感じの漫画なのかつかめてきて。
そうして、2巻、3巻読みすすめるうちにだんだんハマっていく自分に気づいたんです。


うん、ひとことで片付けてしまえば、切ないねえ、若いって・・・っていうことに尽きるでしょうか。
久々に、年甲斐もなく(?)胸ときめかせるモノをこの漫画に感じてしまった私です。


すでにお読みのかたはたくさんおられるでしょうから、詳しいことは省きますが。
この漫画には、二組の恋愛話が主軸として存在しています。
それが、森田・はぐ・竹本組と、真山・リカ・山田組の二つのトライアングル。
話の進行とともに、読者はこの二つの三角関係にやきもきするのですけど…。


前者では、私は1巻からの流れで、竹本くんに感情移入してしまっていたので、3巻の例のシーンはちょっとつらい展開だったかな。
何を考えてるのかわからない森田忍にもふしぎな魅力がありますが、やっぱり純粋で素朴な竹本くんに一票です〜。
後半の「自分探しの旅」は爽やかな感動がありました。
帰宅後、ちょっとたくましく成長してたってのも○。


後者の、真山とリカ、真山と山田さん。この2人の関係にもどきどきしてしまいました。最初、山田さんにもちょっとは分があるのかなと期待してましたが、それでもリカの過去がわかってきてからは、ああ〜そうかぁとわかってしまった。
壮絶な過去、ですよね。真山にはそのリカに見合うものがあったってわけで。納得いきました。


そして山田さん。彼女の存在が、この漫画をぐっと一本しめてるんじゃないかって思うんです。
もうせつなさ倍増です。明るい笑顔で、でもその内面には恋のつらさ、重さがある。
いいですね。この設定だけでお腹いっぱいです。
後半では、そんな彼女に近づく影あり。そういう展開になってきたときは、ちょっと嬉しかったり意外だったり。
最新刊の8巻では、もう最高にグッときました。
この巻だけで★を10個ぐらいあげたいくらい。


カッとなると美脚をふるってしまう山田さん、飲むとへべれけになってスゴイことになってしまう山田さん、でも一生懸命な山田さん、
彼女には絶対に幸せになってもらいたいです。


これからどんな展開が待ってるのかと思うと、すでに新刊が気になってしょうがないです。


ラブストーリーとしてだけではなく、笑いの要素もあり、ちゃんとツボをおさえてあって、そこんとこでも楽しめました。
もうこうなると、だんだん表紙の絵柄が愛しくなってきます。
どこか懐かしい、青春の香りただよう極上の少女漫画。
これを読むには、青春スーツ装着が必須でしょう(笑)。