絵本6冊その6 「すずの兵隊」

すずの兵隊
作者: ハンス・クリスチャン・アンデルセン, モニカ・レイムグルーバー, きむらゆりこ
出版社/メーカー: ほるぷ出版
発売日: 1978/09
メディア:


レイムグルーバー2冊目の絵本は、アンデルセン童話です。
懐かしい! さすがにこれは小さい頃に読みましたよ。
幼い頃に読んだときは、何だかみじめっぽい感じがして、決して好きではありませんでした。
今回、読んでもすごく好きという気持ちにはなれないけれど、まだ哀れだな〜、とか、あまりに真摯な片足の兵隊さんの思いにじーんとしたり、ちょっと変わったようです。


そしてレイムグルーバーさんの絵。この作品がはじめての絵本だったそうですが、初めて出した絵本とは思えません。
ほとんど点描で描いたんじゃあないか、と思われる超緻密な絵!
なかでも、水滴や水の流れを描いたものがすごいですね。几帳面で、丁寧な仕事という感じです。
私だったら、気が狂いそうになるだろうなぁ!もちろん絵なんてまったく描けませんが、想像しただけでいやになりそうです。
そのおかげで美しい絵をながめていられるんだから、幸いなんですけど・・・


作者紹介の欄をみたら、お父さんが舞台美術の絵描きさんだったんですってね。
彼女も2歳で絵をかくのが大好きだったとか。
その頃から、才能があったということなのかな? 2歳なんてふつう、かけてもぐじゃぐじゃの絵ともいえないような落書きぐらいしか・・・って感じなんですけど。
違いますね。脱帽!?


そして、この絵本も今では手に入らないもようです。つくづくもったいないことです。

またいつかこの方の描いた絵本をみてみたいな。