「彩雲国物語 欠けゆく白銀の砂時計」雪乃紗衣
- 作者: 雪乃紗衣,由羅カイリ
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2005/07/30
- メディア: 文庫
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シリーズ7冊目。また本編にもどって・・・
この巻から、影月編開幕だそうで。思わず、ドキリな内容でした。途中からとーっても嫌な予感がしはじめ・・・ハッと、この巻の副題を見直して、砂時計ってまさか!? と、思い始めました。
その予感はどうやら当たっていたようです・・・この巻ではまだ具体的にどうこう、ということはまだわからなかったのですが、もう胸はどっきんどっきん。
影月くんの香鈴に対する不自然な態度からも、これは否応にも何かある、と思わないわけにいきませんでした。
それまでの、どちらかといえば、幸せムード全開の展開から、一気に険しい崖から蹴落とされたような、そんな気分でした。
冒頭に描かれた、彼の過去もあまりに重たすぎます。そんなことがあったなんて!全く思いもよりませんでした。ちょっとショッキングな内容ですが、人間、極限に陥るとああいうふうになってしまうのかな。怖いです。
そして、また謎の生物(妖し?)が!? あれって、いったい??? 前にも似たようなのがあったよね?って感じですが。
不安な影月編の始まりですね。これはどうなるのかまた目を離せない感じ。
一方、新年の挨拶(+例の案件の提出で)に首都、貴陽に赴いた秀麗たちは、といえば。難攻不落の工部を攻略しようと、奮闘する秀麗。一度も呑んだ経験がないのに、呑み比べなんてしちゃって。と思いましたが、血のなせるわざ?すごいですねぇ。
あの口の悪い管尚書。よい人でほんと良かったです。秀麗も認められて・・・一安心ですね。
お待ちかね、劉輝との再会シーンは、てっきり○○と思ったのに、さすが秀麗?情にながされることなく、よくぞ言いましたね! あの雰囲気のなか、そんなふうに言えるってのはある意味すごいです。
王様の気持ちも痛いくらいによくわかって、切ないのですが。
秀麗のおかあさまの「愛があってもそれだけではダメなのだ」とかいう言葉を思い出しました。つねに上をめざし、頑張っている秀麗。今後も流されることなく、上にのぼっていって欲しいけど。
こういう問題って、現実にもありますね。男社会のなかで、女性が進出すると・・・。男女の違いとか。どんなに頑張ってもいつか限界が訪れるのかもしれないし。
でも、結婚して子どもを産むことも女性ならでは、のことなので・・・、秀麗にもいつかそういう時がくればいいな、とも思います。
そのなかで、持ち上がった秀麗の縁談話。お馴染みのあの人が候補にあがってましたが。えぇ〜〜!!って感じ。ちょっと意外でした。