「魔使いの呪い」ジョセフ・ディレイニー

魔使いの呪い (sogen bookland)

魔使いの呪い (sogen bookland)


続けて、2巻を読みました。これもとっても面白く読めました。
2巻では魔使いの弟子となってから、半年が過ぎて、ひとりでボガード(精霊)をつかまえにいくまでになる、そんなちょっとだけ成長したトムが描かれてます。

今回、トムの前に立ちはだかるのは、前回の敵マザー・マルキンを上回る相手でした。
人の心を操り、その血をすする古代の悪霊ベイン。
聖職者の集まる町の地下にひろがるカタコンベに潜んでいる。そこで怖ろしい事件が起こり、トムと師匠の魔使いはそれに巻き込まれていく…。


ことここにいたっては、もう先が気になって気になって… けっこう一気に読めました。
とくに、アリスが危険を顧みずにベインと契約を交わしたところなど… ハラハラしますね。


魔使いの秘密もちょこっとだけ出てきましたね。
昔の日記に書かれていた魔女メグのこと。
魔使いのいとこの神父が話してくれた、関わりのあった、もう一人の女性のこととか。

後半では、トムの母親の秘密が明かされていて、そうだったのか〜!って思いました。

魔使いの弟子になって、師匠と同じものとみなされてからは、トムもちょっと辛い場面も出てきましたね。
だんだん家に帰ることさえできなくなって… 家族のために、昼間しか会いに帰ることは許されず、皆から毛嫌いされていくトムは気の毒としか言いようがありません。

そんなトムが一番よりどころに感じ、頼りにしているのは魔使いのお師匠さんです。
強い力をもつ魔使いだったのに、2巻では病気になったりして、弱い面も見せるようになってきます。


次はどうなるのか?ハラハラどきどきせずにはいられない、でしょう。
何より、魔使いを助けるために、最後まで頑張りつづけようとする、トムの姿勢はとてもよかったですね。
相変わらず、師匠の言いつけは破ってしまうけど。でもそれがいい結果を生んだのですから、よかったです。
また、そんなトムに負けず、自分のやり方で助けを差し伸べようとするアリスにも…。


3巻も引き続き、読みます。