読書メーター


4月の読書メーター
読んだ本の数:13冊
読んだページ数:3241ページ

イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)イギリス人はおかしい―日本人ハウスキーパーが見た階級社会の素顔 (文春文庫)
毒舌はすごかったけど、言ってることはしごくまとも。なるほど〜と納得しました。何よりイギリスの現実について知ることができてよかった。本が出てからずいぶん経つが、いまどうなっているのか? 知るには著者の本を追いかければよいのかな。今はその気がないのであれですが〜。
読了日:04月27日 著者:高尾 慶子
コララインとボタンの魔女コララインとボタンの魔女
初ゲイマンでした。児童書とはいえ、ボタンの魔女とか、扉の向こうの世界とか、不気味な描写で描かれていて、面白かったと思います。黒ネコがなんかいいですね!いかにも、って感じで。
読了日:04月19日 著者:ニール・ゲイマン
めぐりめぐる月 (ユースセレクション)めぐりめぐる月 (ユースセレクション)
「人をとやかくいえるのは、その人のモカシンをはいてふたつの月が過ぎたあと」… この言葉がとっても印象に残りました。アメリカの十代の少女が主人公。だけど、決して浮ついた話じゃなくて、人生を過ごすうえでぜひとも参考にしたいと思えるほど、深い内容のこもった話だった。「空中で魚をつかまえる」とか「悲しみの小鳥が頭上で巣を作る」とか、表現も面白い。
この子のおじいちゃん、おばあちゃんという人物もいい味を出している。アメリカって広いんだなあ、って月並みな感想も持てる。よいめっけものでした。
読了日:04月18日 著者:シャロン・クリーチ
春のオルガン (Books For Children)春のオルガン (Books For Children)
改稿された文庫版と比較しながら読みました。こっちはYA向けかな。表現が直接的って感じ。物語の中核は変わらないと思いますが。小学生から中学生へ、多感な少女の心と体の変化。短い春休みの間に、こんなにも変わっていくんですね。一時期、フラフラして、危機感がつのりましたが。これから何もかも始まる、彼女たちの人生の輝き。そんなものがいっぱいつまったお話でした。猫好きの血も煽ってくれます。あとがきに、実際作者の飼っていた十数匹の猫たちが伝染病で次々死んでいってしまったんだって。猫エイズだったかも、と書かれてました。
読了日:04月14日 著者:湯本 香樹実
春のオルガン (新潮文庫)春のオルガン (新潮文庫)
この季節に読めて良かった。大人になりかけの少女の物語。けっこう改稿されてて、児童書版と引き比べて読みました。こちらのほうが一般向け、ってところ。向こうにあるけど、こちらにはない文章で、あれこんなに削っちゃうんだーとびっくりしました。
どっちにせよ、物語の中核は変わらないけど。表現の問題かな。
読了日:04月14日 著者:湯本 香樹実
野獣の薔薇園 (ファンタスティック・ラブ・シリーズ)野獣の薔薇園 (ファンタスティック・ラブ・シリーズ)
ドナジョー版美女と野獣、堪能しました。前半部分のペルシャの描写が細かくていい。王子の姿が野獣に変わった場面がリアルで、やっぱりこういうふうになるのね…。そして放浪の旅の末に見いだした安住の地で… 獣のなかにある人間の心…。愛する乙女のため自分の身も省みず、尽くし続ける姿、もうなんとも言えません。愛の勝利か、呪いが解ける瞬間の描写の美しさといったら!心震えます。永遠にライオンのままでいい、ベルさえいたら。あれがいいですね。人間に戻らなくても、何も問題ない、むしろ…という思いもありますね。
読了日:04月11日 著者:ドナ・ジョー ナポリ
クレイジー・ジャック (ファンタスティック・ラブ・シリーズ)クレイジー・ジャック (ファンタスティック・ラブ・シリーズ)
やっぱりドナ・ジョー・ナポリはすごかった!ジャックと豆の木もドナ・ジョーにかかるとこんなふうに化けてしまうんですね。それも無理なく、納得できるやり方で。昔話と現実の世界との融合具合がうまくいってる気がします。文章もいい。言葉が巧みで想像力を喚起させるものがありますね。もちろんすなわち訳がいいってことなんだろうけど。心がすっとこの世界に入れるのがよい証拠。ファンタスティック・ラブシリーズ…恋人たちの物語であるとともに家族の物語でもあるんですね。前半部分ではソーニャ・ハートネットを思い出しました。
読了日:04月07日 著者:ドナ・ジョー ナポリ
少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)少女 (ハヤカワ・ミステリワールド)
前作ほどの衝撃はなかったが、まぁ普通に楽しめた。ところどころ意味がとれない文章があって、そこんところは気になったけど。ラストはきっとくると思ってたが、やっぱりきましたね。ある程度、読める範囲だったけど。あぁやっぱそうか、って感触。毒のある作風だけど、読ませてしまう力はあると思う。次作に期待。
読了日:04月06日 著者:湊 かなえ
ぼくは落ち着きがないぼくは落ち着きがない
図書部というのはなかったけれど、図書委員を何度かやったことはあった。この小説にあるようなことは何も起こらなかったけど、貸し出しカードとか個人カードとかすごく懐かしい。ここに出てくる登場人物たちはとくに読書家ということもなく、だらだらと毎日を過ごしている。これが普通の青春っていうやつかな。頼子さんに何があったのか、とか、一度に六冊本を借りていく某人物は結局どういう人だったのか、とか消化不良も残ったが、まぁそういうのもひっくるめて青春なのかな?カバー裏話、気になるので、裏技を使おうと思う。勤務校に買ってもらお
読了日:04月05日 著者:長嶋 有
あの犬が好きあの犬が好き
詩だけど物語になってる! こんな本は初めてでした。詩なんて女の子のものだよ、書かないよと言ってる男の子が、先生の読んでくれる詩に感動して!出てくる言葉を借りて自分の心を綴っていく。掲示板に貼ってもいいよ、でも名前は書かないで。男の子の心が直接手にとれるように、まっすぐ響いてくる。あの犬が好き。宝物のように、心にそっとしまっておきたい詩です。
読了日:04月04日 著者:シャロン クリーチ
リンゴの丘のベッツィーリンゴの丘のベッツィー
刊行は新しいが、1917年の作品。そんな昔に書かれた話とはとうてい思えない。町で大事に大事に育てられていた少女が突然、田舎の農場に放り込まれて… 最初は見るもの聞くもの初めてで、怖がってばかりいたひ弱な少女が、自然あふれる農場で暮らすうちにいつの間にか大きく成長していく。
その過程が生き生きと描かれていて、好印象を持った。アンやインガルス一家の物語と通じるものがある。古き善き物語が新しい衣を纏って現れた。素晴らしい!
読了日:04月03日 著者:ドロシー・キャンフィールド フィッシャー
夏至祭の女王夏至祭の女王
19世紀イギリスの小さな村に住む少女ケィティーの憧れと悲しみ。階級社会のイギリスでは、決して飛び越えられない決まりがある。教育も満足に受けられないで、村でお手伝いの仕事をしている少女と、二階の部屋で世話されている少年マックスとの間には、見えない溝のようなものがあっただろう。にもかかわらず、ケィティーはマックスのため最後までやりとげる。純な少女の心のありようを知ることができる。夏至祭というのもケィティーや村の人々にとっては必要なお祭り。意味あるものだった。
挿し絵のタッチに昔懐かしい香りを感じた。
読了日:04月02日 著者:ウィリアム メイン
ケルト・ファンタジィ―英雄の恋ケルト・ファンタジィ―英雄の恋
ケルトの英雄たちの愛と冒険、それは後の中世アーサー王の時代にまで影響している。悲恋のさまもよく似て…。
天野喜孝の挿し絵が美しく、ケルト世界には似つかわしい。
読了日:04月01日 著者:井村 君江,天野 喜孝

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