2012年7月の読書

7月の読書メーター
読んだ本の数:20冊
読んだページ数:3277ページ
ナイス数:286ナイス

鍵のない夢を見る鍵のない夢を見る
それぞれ面白かったが、どれも不安を誘うような内容。最後の話なんかは身につまされる感じで、小さい子の育児は大変だったな、と共感しつつもちょっとこの母親って…と思わないわけじゃなかったりして。
ほか、全部ばらばらな短編だけど、どれも変に後を引く感じで、という共通項もあった。
読了日:07月01日 著者:辻村 深月
大人のための児童文学講座大人のための児童文学講座
私もこの本に取り上げられた児童文学のうち、タイトルは知っているのにまだ読んだことがない作品がたくさんある。自分ちの書庫に眠っているものも… ひこ田中さんの斬新な切口の書評を読ませていただいたら、まだ知らない自分が悔しくなった。何とかしてそれらを読みたいものだ、と思った。
読了日:07月02日 著者:ひこ・田中
学校ブックトーク入門―元気な学校図書館のつくりかた学校ブックトーク入門―元気な学校図書館のつくりかた
ブックトークの具体的な例がたくさん載っていて参考になりました。紹介されている本もチェック。何より、ブックトークとは、学校図書館とは他の先生方との協力体制が必要だということがよくわかりました。ほか、教科書を見るとか、年間計画に沿って図書館経営を考えるとかが必須なんだなぁ、と…。それには毎日勤務できることが必須条件。学校図書館員の待遇向上をー!と、改めて思いました。
読了日:07月06日 著者:高桑 弥須子
よみきかせ日本昔話 ももたろう (講談社の創作絵本)よみきかせ日本昔話 ももたろう (講談社の創作絵本)
忘れた頃に当たりました。武田美穂さんのサイン入り♪ かわいいです。元気まんまんなももたろう。川から桃がたくさん流れてきたのにはびっくりしました。青森県に伝わる昔話ではそうなってるらしい!? おまけのお話、「とりのみじいさん」も初めて読みました。おじいさんのお腹の中によい声で鳴く鳥が飛び込んできてしまって…そしたら、とのさまの行列が通りかかり、おじいさん、鳥に言われるままお腹をさすったら… あとは予想通り。となりに住んでたじいさんが真似をして無理やり鳥を飲みこんだら。オチはわかるよね、よくあるパターンです。
読了日:07月07日 著者:石崎 洋司,武田 美穂
天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘天山の巫女ソニン 巨山外伝 予言の娘
実はこのシリーズ、1巻のみ読んだだけでした。ソニンの性格が真面目すぎて面白さをあまり感じなかったことと、ですます調の地の文章に慣れなかったから、でした。でも改めてこの外伝を読んでよかったです。ソニンより、イェラ王女の方が魅力的に感じられたから。今回は地の文章もさほど気にならなかったし。ちょうど物語も1巻に続く、になっているし、私自身の記憶もいい具合に薄れているし。ってことでそのうち読もうと思います。
読了日:07月07日 著者:菅野 雪虫
グスコーブドリの伝記―猫の事務所・どんぐりと山猫 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)グスコーブドリの伝記―猫の事務所・どんぐりと山猫 (ますむら・ひろし賢治シリーズ)
映画は見る予定はないけれど、読んでみた。宮沢賢治は好きでも嫌いでもなかった。でも積極的に読もうとはしなかっただけで、いま読んでみると、悲しい気持ちと清々しい気持ちと両方を感じる。ますむらさんのマンガになると、また新たに深みを感じた。三編それぞれとてもよかった。人間じゃなくて、猫キャラだからかな?より純粋に感じられた。
読了日:07月11日 著者:ますむら ひろし
父さんの手紙はぜんぶおぼえた父さんの手紙はぜんぶおぼえた
アンネの日記』のアンネたち家族は、隠れ家にじっと身を潜ませていなければならなかったが、この本の主人公リーネケは隠れ潜むことはなかったけれど、家族がバラバラになって、名を変え、別人になりすまして、ユダヤ人であることは親しい友人にさえも言ってはいけないことを心に刻みつけ、戦時中を過ごしました。アンネと違って、外を自由に歩き回れるのはよかったと思うし、何よりの励みと支えになった、お父さんから届いた絵入り手紙がリーネケにはあったのが強いですね。ナチスに知れる危険を避けるため、手紙は読んだらすぐに焼き捨てなければ
読了日:07月17日 著者:タミ・シェム=トヴ
鉄のしぶきがはねる鉄のしぶきがはねる
専門的なことはよくわからないけれど、ものづくりにかける、高校生らの混じりけなしの青春ものという感じで好感を持てた。何でもそうだろうけど、何か一つのことに打ち込み、真摯に道を極めようとする人の顔は美しいね。作業に取り組む三郷心や原田修二の姿は清々しい。彼らの姿を瑞々しく描いたこの作品を中高生らにぜひ読んでもらいたいと思う。鉄が旋盤で変化を起こすように、彼らの心にまで変化を起こすといい。本物って何なのか?どうやったら近づけるのか?本作を読むことで一つの手がかりになってくれたらいいな、と。
読了日:07月20日 著者:まはら 三桃
ブッタとシッタカブッタ〈1〉こたえはボクにあるブッタとシッタカブッタ〈1〉こたえはボクにある
1巻を後から読んだ。なるほど〜と納得できる本
読了日:07月21日 著者:小泉 吉宏
愛のシッタカブッタ―あけると気持ちがラクになる本愛のシッタカブッタ―あけると気持ちがラクになる本
恋愛に関する話。中学生にはぴったりかも?
読了日:07月21日 著者:小泉 吉宏
ブタのいどころブタのいどころ
これも面白く読めた。4コマだけど、深いので何回でも楽しめる。
読了日:07月21日 著者:小泉 吉宏
パンケーキをたべるサイなんていない?パンケーキをたべるサイなんていない?
課題図書低学年向け。でもどちらかというと、子どもを持つ忙しい親向け、という感じ。オチもよかった。
読了日:07月21日 著者:アンナ ケンプ
へいわって どんなこと? (日・中・韓 平和絵本)へいわって どんなこと? (日・中・韓 平和絵本)
課題図書低学年向け。へいわ絵本。内容は難しい?
読了日:07月21日 著者:浜田 桂子
走れ! マスワラ走れ! マスワラ
娘シサンダの、重い心臓の病気を治す費用を得るためにマラソン大会出場を目ざした母マスワラ。
レイヨウより早く走ることができると皆から言われてきたマスワラだが、練習中にサソリに刺され、怪我をしてしまう。看護師が呼ばれ、薬を注射したのとレイヨウの力とによって回復したマスワラだったが… マラソン大会の中継を食い入るように見つめる近所の人たちの一喜一憂する様子に胸打たれる。感動的な話だが、作者はフランス人。一度もアフリカは訪れたことがないと言う。なのに、アフリカの話?新聞記事を見て、話が生まれたそうだが…
読了日:07月23日 著者:グザヴィエ=ローラン・プティ
あしたは晴れた空の下で―ぼくたちのチェルノブイリあしたは晴れた空の下で―ぼくたちのチェルノブイリ
チェルノブイリの時と今の福島と全く変わらぬ状況に驚く。一番、影響受けるのは小さい子どもたち。お母さんのお腹の中の赤ん坊。もの言えぬ草や木や動物たち。ブリギッタの言葉が鋭い刃のように突き刺します。便利な生活を捨てられない私たち現代人。今、何かを変えるべき時に来たのかもしれません。自分に何ができるのだろう。考えるいい材料になると思う。これを読んだ子どもたちの心にも、何かが残ればいいな。明日を作るのは、彼ら自身なのだから。
西日本読書感想画指定図書。高学年向け。
読了日:07月24日 著者:中澤 晶子
ムジカの森の音楽隊ムジカの森の音楽隊
西日本読書感想画指定図書。低学年向け。いかにも絵に描くのに適した内容。
読了日:07月24日 著者:さくらい ともか
クッキーとコースケ―犬と走る日 (おはなしメリーゴーラウンド)クッキーとコースケ―犬と走る日 (おはなしメリーゴーラウンド)
犬の視点で描かれた作品というので、変わってみえた。語り口が気になる向きもあるだろうが、ものを言えない動物の立場から、不安な気持ちや飛び上がるほど嬉しい気持ちがよく伝わってきて好感をもてた。とくに大好きなコースケに冷たくされて、だんだん具合が悪くなっていってしまったところなど、弱い立場のものにとってはどんなにか…と胸が痛くなった。最後はよかったと思う。西日本読書感想画指定図書。中学年向け。
読了日:07月24日 著者:さとう まきこ
ひみつのたからチョコラーテ (ランドセルブックス)ひみつのたからチョコラーテ (ランドセルブックス)
タイムスリップして、400年前のメキシコ、スペインへ。チョコレートのひみつを探る。マンガで読む世界の歴史という感じで面白かった。
読了日:07月24日 著者:平山暉彦
八月の光八月の光
ヒロシマのあの日を描いた三編の物語。一瞬の閃光で七万もの人びとの命が奪われたという…。その命ひとつひとつにそれぞれの物語があった。ここに書かれたのはたった三編の話だけれど、その背後にはたくさんの人びとの人生があったのだ。そのことを誰かに伝えてずっと後世まで届くように。悲惨な話ばかりだけれど、目を反らしてはいけない。確かに、あったあの日の物語をもっとたくさんの人に読んでもらいたい。
読了日:07月24日 著者:朽木 祥
八日目の蝉 (中公文庫)八日目の蝉 (中公文庫)
映画をちょっと先に見てしまったので、ストーリーはわかっていたけれど、より詳しく知るような感覚で読んだ。哀しい母子の物語だと感じた。映画はよりイメージを広げた感じがしたが、小説はより物語を深く感じた気がした。最後の場面は映画にはなく、小説の方がよかったと思った。
読了日:07月25日 著者:角田 光代

2012年7月の読書メーターまとめ詳細
読書メーター


後半が、あまり読めなかったけれど、よい本には出会えました。
今月、一冊選ぶとしたら、
『父さんの手紙はぜんぶおぼえた』でしょうか。
戦争の話だけれど、ほのぼのできるところも随所にあってよかったです。
カラーで紹介された父さんの手紙も色とりどりで、とても美しいです。
こんな素敵なお父さんをもてたリーネケ、いいなと思います。

ほか、ソニンの外伝もよかったし、ますむらさんの漫画 『グスコーブドリの伝記』もよかったです。
ソニンは未だ本編に取り掛かっておりませんが、いつか・・・

同じく戦争をあつかった『八月の光』や、映画をきっかけに読んだ『八日目の蝉』も
捨てがたいですけどね。

後半、もう一冊くらいいけるかと思ったんですが、いろいろあって果たせませんでした。
気にかかることがあると、読書もはかどらないものですね。